「お、エリーゼ。」
「おかえりなさいませ。」
「ちゃっきんちゃっきん。」
「あのー、危ないからそれ振り回さないでいただけません?」
「…………。」
「いや、あの、睨まれても……。」
「で、どうだった、エリーゼ?」
「ええ、レナード師団長にはたっぷりとお説教をしてきたわ。
ついでにこれ。街灯再灯火許可証。
さっきこれ貰うの忘れていったでしょ?」
「ああ。そうだったな。
それがなければユリアを見つけた後も街灯が消えたままになっちまうからな。
ありがとよ。」
「いえ、どういたしまして。」
「……二人とも息がぴったりですねぇ。」
「ち、ちょっと秘書さんっ!」
「ほぅ……秘書、ちょっとそこを動くなよ。」
「や、やだなぁ、冗談じゃないですかぁ。ははは。
(……は、早く話をかえなくちゃ……。)
……あ、でも本当に街灯消すだけでユリア師団長出てきますかねぇ?」
「ああ。おそらくじきに……」
「暗いのいやぁぁぁっ! 我が手中に一時の灯火をっ!ライトっ!」
「……な?」
「あっちから聞こえたわよっ!」