こんこん。
「おっはよぉ☆」
「あ、ユリア師団長。もう立ち直ったんですね。」
「……ったく。昨日はろくな事してくれなかったな。」
「んもぉ☆おこっちゃ・い・や☆」
「ん?そういえばベルはどこいった?」
「あ。」
「あ。」
「あ。……まあいいか。」
「どうした?心当たりでもあるのか?」
こんこん
「ウィルバーっっっっっ!
いい加減助けにこんかいぃぃぃぃっ!
おかげで一晩中工事現場で雪風に……はっくしょん。」
「あ、無事だったんですね。」
「どこがだぁぁぁぁぁっ!」
「……一つ聞いていいか?どうやってあそこから上がれたんだ?」
「いやぁ、僕がたまたま通りかかったらなんか声が聞こえたんで引き上げたんですよ。」
「あら、アーク、おはよう☆」
「どうやら全員揃ったようだな。
では会議を始めよう。
今日の発案者は……確か秘書、君だったな。」
「ええ。実は困った問題があるんですよ。」
「……何かあったの?」
「ええ……。
実は今日、新規兵士の面接試験があるんですけど、
面接官である肝心のボイス将軍がいなくて……。」
「……じゃあアーク、お前代理に面接官やれば。今日は待機のはずだろ?」
「うん。別に僕は構わないよ。で、面接場所ってどこだっけ?」
(そういえば城壁守備隊長のコペルニクスさんがこんなこと言ってたような……。
『何故かは知らぬが、担当の面接官がいつまで経っても現れなくてな。
その年度は志願者全員が書類選考のみで合格となった……』)
そ、それだけはやめてくださいっ!
それぐらいなら私が面接官やった方がまだマシですっ!」
「よし、言ったな。では秘書、お前が面接官だ。」
「…………え?」
「自分で言いだしたんだから当然だな。」
「そ、そんなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」