Forbidden Palace Library #03 花束を彼女に


王都シルバニア
王城3階 廊下



「あ、ユリア師団長。」

ユリア 「やっほー☆
 ねーねー、秘書ちゃん。
 うちのおじいちゃん、今どこにいるか知らない?」

「そ、それが……。
 昨晩遅くにクッキーを買いに行くと言って出かけました。
 なんでも新しいお店がオープンしたとか……。」

ユリア 「あら?初耳ぃ☆
 どこにオープンしたの?
 繁華街にそれらしきお店はなかったみたいだけど?」

「そ、それが……港町アンヴェリアルサットまで……。」

ユリア 「アンヴェリアルサットって……。
 隣々国カイザリアの帝都!?
 うっわー、おじーちゃんって職務怠慢ー。」

(それはボイス将軍に限った事じゃないと思うんだけど……)
「明後日に新規兵士の採用面接試験があるのに……。
 ……どうすればいいんだろう。」

ユリア 「……ってことは当分おじーちゃんは戻ってこないわね。
 ははーん☆
 こ・れ・は、いいチャンスねー☆」

「は?
 あ、あのー、ユリア師団長?
 ひょっとして何かよからぬ事企んでませんか?」

ユリア 「あらぁ?
 別にあたしは人のためになろうと思ってぇ☆
 よからぬことだなんて、そんなあ☆ じゃ、またねぇ☆」

(……絶対にあれはよからぬ事を企んでいると思うんだけどなぁ。)

▽翌日



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