「……おかしいなぁ。」
「てくてくてく。」
「アークライト師団長、ちょっと待って下さい、ストップ!」
「ぴたっ!」
「……アークライト殿、
なにも片足上げた姿勢のまま静止せずとも
良いと思うのでござるが……。」
「うん。そっか。」
「して、如何なされた、秘書殿?」
「いえ、それがあの、
さっき中央公園を横切って、
それから先に……進んだ……ような……?」
「うん。どうかしたのかい?」
「……道は間違えていないんですけど、なんで戻って来ちゃうんだろう?」
「左様か左様か。」
「うん。ゆっくりしていると時間に間に合わないよ。」
「あれー、ちゃんとまっすぐ歩いてるはずなんだけどなあ……。」