「……あれ?どうして繁華街に来ちゃったんだろう?
確かさっきあそこの角を曲がって……曲がって……
あれれ、やっぱりここに来るはずないんだけどなぁ……。」
「む?いかがなされた?」
「いえ、それが……。
先ほどからずっとお城を目指して歩いているはずが、
気が付けばいつのまにか違う路地に出ているんですよ。」
「うん。僕が先に歩くと誰でもそうなるらしいんだ。」
「え?そうなんですか?」
「拙者も以前その様な話を聞いた覚えがあったでござるな。」
「……そういう事は先に言ってくださいよ。」
「うん。だって聞かれなかったから。」
「左様左様。」
「…………今までの苦労は一体……。」