Forbidden Palace Library #04 彷徨いし来客


王都シルバニア
城壁

町中から集められた雪の山に冬の低い日差しが反射して、白銀の城壁はいつもより目映く輝いて見える。
その煌めきの中に、ひときわ異質な光があった。
城壁が反射する光を、やわらかく鈍い光とするならば、そのもう一つの光は異様なまでの冷たさを持った鋭い光といったところか。
その玲瓏たる輝きは、城壁の前に佇む兵士の持つ武器から発せられていた……。


「……なんでいつもここに来ることになるんだろう。」

コペルニクス 「ん?
 おや、君はいつぞやの。
 今日はちゃんとノートを持ってきたか?」

「ノート?なんですか、それ?」

コペルニクス 「この俺様の華麗なる高枝切りバサミについての講義を聴きに来たのであろう?」

「講義を聴くよりどちらかというと抗議したいんですけど……」

コペルニクス 「そうか。それほどまでに聞きたいというか。
 ではこの俺様が説明してやろう。
 まず、このシャフトはだな……」

「ところでアークライト師団長かグラン駐在大使見ませんでした?」

コペルニクス 「見なかったぞ。で、このシャフト内部には……」

「そうですか。それはどうも。」



すたすたすた



コペルニクス 「おーい、無視するなぁー」


▽中央公園へ行く
▽繁華街へ行く
▽住宅街へ行く



▽書庫に戻る


OWNER
Copyright(c)1997-1998 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp 日本語でどうぞ。