「あら、秘書さん。
そっちはどう?
アークライト師団長とグラン駐在大使はみつかった?」
「いえ……エリーゼ師団長の方は?」
「全然。」
「はぁ、やっぱりそう簡単には見付からないですよね……。」
「……そうだ、秘書さん、ちょっと待っててね。」
「???」
「煎れたての紅茶2つもらえるかしら……2リル?……はい。」
「はい、秘書さん。
暖かい紅茶、よければ飲んで。
手も体も暖まるわよ。」
「あ、ありがとうございますっ!」
「いいえ。じゃあ、そっちもがんばってね。」
「あ、はいっ!」
(師団長の誰かに親切にされたのって、初めてかもしれない……
じーん……他の師団長もこれぐらい親切だったらいいのに……。)