「うーん。確かこのあたりだったんだけどなぁ……?」
「グラン大使を見失った地点に、何か目印みたいなものは無かったんですか?」
「うん。確かさっき、猫がいた。」
「ね、猫が居たって……動くものを目印にしてどうするんですかぁっ!?」
「うん。だってかわいかったから。不思議そうにこっち見てたよ?」
「…………。」
「それでアークライト師団長、貴方はどちらの方向へ行こうとしていたのですか?」
「うーんと、確か、こっち、かな?」
「……指先の向いてる方角と、首の向いてる方角が正反対なんですが。」
「じゃあ真ん中とってこっちにしよう、うん。」
「……いいのかな、そんな理由で。」