Forbidden Palace Library #05 異存なき決定


王都シルバニア
城壁

日は西の空へと沈んだらしく、昼間は灰色だった雲も今は闇色に染まっている。
だが白い雪だけは相変わらず何事もなかったかのようにマイペースにしんしんと降り続けている。
もしかするとこの雪は、シルバニアでは今年最後の雪かもしれない。
やがて冬が明け春の息吹がそよ風と共に訪れる。そしてそれに続く夏の青い空が訪れた頃、南半球に位置するこの大陸は一年を刻み終えることになる。


(……ん?
 今すぐ近くで爆発音が聞こえたような……。
 あっ!あそこだっ!)



▽音のした方へ駆け寄る



▽書庫に戻る


OWNER
Copyright(c)1997-1998 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp 日本語でどうぞ。