「あ、いたいた、おーい、グランっ!」
「おお、グリフィス殿。して、如何なるご用で?」
「いや、何、ちょっと俺の手伝いをする気はないか?」
「左様か左様か。
だが、せっかくではあるが拙者、
炊事洗濯はあまり得意では……」
「誰が家事手伝えって言ったよ?
いや、そーじゃなくてさ、
ちょっと捜し物を手伝って欲しいんだ。」
「左様か左様か。
そういえば遙か昔、カイザリアに名探偵がいたという話が……。
いや、カイザリアが出来る前だったでござるかな……はて。」
「だからそうじゃねぇぇぇぇぇぇっ!」
「左様か左様か。して如何なるご用で?」
「いや、何、ちょっと俺の手伝いをする気はないか?」
「左様か左様か。
だが、せっかくではあるが拙者、
炊事洗濯はあまり得意では……」
「無限ループに入るなぁぁぁぁぁっ!!!」
「左様か左様か。」
「ぜーはーぜーはー。
いいか、上質の紙で(中略)と書かれた書類を探してくれ。
もし他の師団長が持ってたら実力行使も可。」
「しかし、拙者が何故?」
「堅いこと言うなって。従兄弟だろ?な☆」
「左様か左様か。」
「……本当にわかったのか?」
「無論。『かっこ・ちゅうりゃく・かっことじ』、と書かれた書類を探せばいいのだな?」
「そうじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
「承知。副将軍任命書を探せばいいのだな?」
「分かってるんなら最初から言えぇぇぇぇぇぇぇっ!」
「……グリフィス殿、何を怒っているのかは知らぬが、怒ると体によくないと思う……」
「おのれのせいだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
(……あの人たちが見つける前にこっちが見つけなきゃ……)