Forbidden Palace Library #05 異存なき決定


王都シルバニア
繁華街

空にどんよりと浮かぶ憂鬱色の雲からは、雪がしんしんと降り続いている。
その暗さ故に、町の街灯は昼間だというのに灯されたままである。

雪が道路に積もっているせいもあるのだろう。
いつもに比べ人通りは少ない。


ユリア 「ぐすっ……ぐすっ……」

アークライト 「……ジュリアさん?」

ユリア 「あ、アークぅ、怖かったのよぉぉぉおっ!」

アークライト 「ジュリアさん、何があったんだい?」

ユリア 「あのねあのね、ウィルバーちゃんがね、
 魔導でね、黒い霧をね、ばーっとね、それが覆い被さってきてね、
 えーん、怖い怖い怖いっ!」

アークライト 「……立てるか?」

ユリア 「うん……ありがとう……大丈夫……。」

アークライト 「……ジュリア、お前は家に帰ってろ。」

ユリア 「……え?……アーク?」

アークライト 「許さんぞ、アシスト……!」


・・・

「あれ?アークライト師団……長?
 え?
 ……今、物凄くシリアスな顔して走っていったけど……?」



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