「レナードちゃんいるぅ?」
「あ、ユリア師団長。いらっしゃいませ。」
「……ユリアか。俺に何か用か?」
「ねえねぇ、レナードちゃん、人質って言葉知ってる?」
「それがどうした?」
「アリスちゃん、ちょっとちょっと☆こっち来て☆」
「あ、はい?」
「え?」
「というわけでアリスちゃん、しばらくの間人質になってね☆」
「どういうつもりだ?」
「ううん、レナードちゃんにも秘書ちゃん探し手伝って貰おうと思ってぇ☆」
「秘書を?……待て、ユリア。それ以前にアリスさんをどうする気だ?」
「んー、アリスちゃん可愛いからあたしが貰っちゃおうかなー☆」
(ええっ!?)
「……そういうそういう趣味あったのか、ユリア?」
「やーねー、もう、冗談じゃない☆なに本気になってるのよ☆」
「あ、秘書ちゃんみっけー☆」
「……あのー、ユリア師団長、アリスさん抱きしめて一体何を……?」
「あのねあのね、秘書ちゃんから書類奪う作戦にレナードちゃんにも参加して貰おうと
アリスちゃを人質にとったんだけど、その必要なくなったみたいー☆
というわけで秘書ちゃん、書類☆」
「っていえ、あの、詰め寄られても……じゃ、私はこれでっ!」
「駆け足で私に勝てると思うの?」
「うわっ!早いっ!」
「はい、というわけで書類っ☆」
「そ、それが……落としてしまって……」
「え?落としたの?本当に?」
「ええ……」
「じゃあ見つければ私のもの……秘書ちゃん、まったねー☆」
「……って私も探さなきゃっ!」
たったった……
「……今のは一体何だったのだ?」
(そんな……ユリア師団長……そういう趣味があったのかしら……?)