Forbidden Palace Library #07 夜明けの前に


王都シルバニア
王城3F 本館

作戦会議室

3つの建物に分かれている王城の中で最も大きく、そして最も由緒ある本館。
王国の運営を司る主要な機関のほとんどはこの本館に集められている。

夜中、それも夜明け前ということもあるのだろう。
城内はしんと静まり返っている。



がさごそがさごそ


アシスト 「……しかしこの本棚も懐かしいな。
 いや、そんなこと言っている場合じゃねぇや。
 えっと、本棚の一番上の棚……と。」


がさごそがさごそ


アシスト 「白い封筒?これか?
 なんかハサミか何かで切った跡があるな。
 どれどれ。」


ひらきっ。


アシスト 「『愛しの君へ……突然のお便り申し訳ありません。』
 よし、これだ!アリス宛のラブレターに間違いないっ!
 手に入れたぞっ!」


ばんっ!


レナード 「待て、アシストっ!」

アシスト 「ちっ!もう追ってきやがったか!」

レナード 「一階の扉は封鎖した。
 もはや逃げることは出来まい!
 おとなしくラブレターを返してもらおう。」

「あ、ラブレターだって認めましたね、ついに。」

アシスト 「……ちっちっち。下がダメなら上がある、ってな。」


だだだだっ。


「ええっ!?
 ってアシスト師団長っ!?
 あっちの非常階段ってことは……屋上に行く気なんじゃ。」

レナード 「屋上!?
 そんなところからどうやって逃げるというのだ?
 一体何を考えている、アシスト……?」



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