「あ、アークライト師団長。
一週間もどこ行っていたんですか?
みんな心配していましたよ?」
「うん。ちょっと用事があってセントラル港まで。」
「それはそうとアークライト師団長、
次期師団長候補のJさんってどんな方かご存じですか?
って聞いても知らな……」
「あ、帰って来るんだー。」
「……え?お知り合いなんですか?」
「うん、小さい頃よく遊んでくれたよ、ジュリアス兄さん。」
「ジュリアス兄さん?
次期師団長候補の人の名前って
ジュリアスっていうんですか?」
「うん。
小さかった僕たちの面倒をよく見てくれたんだ。
特に僕のことを弟のように可愛がってくれて。」
「……幼なじみなんですか?アークライト師団長の?」
「うん。昔よく一緒に隠れんぼとかしてたよ。
でも僕が鬼になると行方不明になるとかで、
いつも隠れる役ばかりだったけど。」
「……隠れる役でも行方不明になりそうなんですけど。」
「うん。結局行方不明になったけど、どうして知ってるの?」
「いや、それはなんとなく予想つくような……。」
「一度なんかはジュリアス君の家でかくれんぼしてて、
気が付いたら食器棚の中にいたこともあったけど。
あそこは結構狭かったなぁ。」
「……どうして食器棚?」
「さぁ、それが僕にもさっぱり。」
「…………聞いた私が馬鹿でした。」
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