「そうそう、秘書ちゃん、
さっきアークが木の年輪持ち歩いて迷子になった話をしたでしょ?
実はそれにまだ続きがあるのー☆」
「はい?続き、ですか?」
「そう、アークったらねぇ、
道に迷ったときに大きな切り株持ったままだとちょっと重いからって
同じ大きさの別の物を持つことにしたのよー。」
「別の物?」
「おっきなチーズ。」
「……は?」
「これなら道に迷った時に食べていけばおなかが空かないからって。」
「……切り株みたいに両腕に抱えて、ですか?」
「でもね、致命的な欠点があって一回しか実行しなかったみたいー☆」
「ということは一回は実行したんですね……。
……なんとなく予想はつくんですけど、
ところでその致命的な欠点って?」
「チーズには年輪がないのよねぇ。
アークはアークで必死に年輪を調べたんだけど見つからなくて、
仕方なく結局全部食べて戻ってきたんだってー☆」
「……アークライト師団長ってば一体……。」
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