「あ、いたいた。コペルニクス副師団長!」
「ちゃきーん。
なんだね、ああそうかそうか。皆まで言うな。
俺様の華麗なる高枝切りバサミを見に来たのか。」
「違います。」
「まあ聞け。実はかねてからの改造が昨日完成してな。
シャフトの部分を軽量化することで、
より軽やか仕様に変更したのだ。」
「誰もそんなこと聞いてません。
それより、式典の話なんですが。
実はレナード将軍に頼まれて……。」
「ちゃきーん。」
「わっ、なんですか突然。」
「それは、俺様の華麗なる高枝切りバサミが役に立つ話か?」
「立ちません。
この国旗を師団長の方から手渡すのが慣習とのことなので、
王立劇団のウィノナさんまで届けて頂けますでしょうか。」
「…………。」
「睨まれても。
とにかく渡しましたからね。
ちゃんと届けてくださいよ?」
「ちゃきーん。」
「……不安だなぁ。」
(とりあえず届けたことだし、王城に戻るとするか……。)
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