(今度は住宅街の真ん中に大きな紙袋……。)
「……マルス前師団長。」
「んんん!
また見付かっちゃった!
なかなかやるね、秘書君。」
「いくら馬車の入ってこない街で安全だからって、
道の真ん中でそんな恰好してれば
目立つのは当たり前です。」
「んんん、そうか。やはり迷彩色に塗るべきか。」
「こんな町中で迷彩色にしてどうするんですか。」
「冬季迷彩で。」
「いえ、仮にその紙袋を白く塗ったところで、
目立つことには変わりないと思うんですが……。
だいたい今は夏ですよ?」
「んんん。
通りで暖かい季節だと。
これなら夜中までかくれんぼできるねっ!」
「……ていうかひょっとして、いつの間にか私が鬼の役?」
★★