「あ。アシスト師団長。」
「ん、ああ。秘書か。」
「おかえりなさいませ、
長旅お疲れさまでした。
……あれ、エリーゼ師団長は?」
「え?あいつまだ帰ってないのか?」
「はい……っていうかご一緒だったんじゃないんですか?」
「いや、今回あいつとは別行動だったからな。
ユリアならさっき城門のところで会ったけれど。
ところで秘書、俺のいない間の王都は無事だったか?」
「……あんまり平穏無事ではない気がしますね。」
「そうか、やはり俺がいないと王都の平和は守られないようだな。
ここは一つ、いままでよりも実験体を探す回数を
増やさねばならないな。」
「それは余計に平和が乱れるんじゃ……。」
「何か言ったか、秘書?」
「いえ、なにも。」
「というわけでどうだ、秘書。
1日10リルで手を打たないか?
なに、すぐに痛みなんか知覚できなくなるぞ。」
「あのー、それもの凄く怖いんですが。
あ、仕事の途中なので失礼しますね。
ではっ。」
「……ちっ、逃げられたか。」
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