「それで、
ジュリアさんはどうしてそんなに、
お金が欲しかったんですか?」
「……だって、アーク買ってくれないんだもん。」
「うん?」
「いつまでたっても結婚しようって言ってくれないし、
もうこうなったら自分でドレス準備しちゃおうかなって。
アークの馬鹿、馬鹿、馬鹿っ!」
「……ジュリアさん。」
「なによっ。」
「うーん、もっと先に言っておくべきだったかな。」
「だから、なによっ。」
「ウェディングドレス。来月出来上がるんだ。」
「……え?」
「だから、それが完成してから、
ジュリアさんを驚かせようと思っていたんだけど。
ごめんね、ちゃんと先に言っておけばよかったね。」
「…………。」
「ジュリアさん?」
「……アークのばかっ。愛してる。」
「……で、ロウクス君。」
「ん?なんだ?」
「貴方はどうして顧問報酬が欲しかったの?」
「そりゃもちろん、実験費用が増えれば……。」
「蹴っりぃぃぃぃぃっ!!!!!」
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