「……という事があったんです。」
「つまり、かくかくしかじかってことね。」
「いや、分かんねぇよ。」
「四角形がどうしたんだ?」
「…………。」
「四角形じゃなくてかくかくしかじかよ、グリフィスちゃん。」
「まぁるぅさんかくしかぁくぅ?」
「いえ、その話ではなくて。」
「そういや珍しいな。アークライトが時間通りにいるなんて。」
「あ、本当だ。」
「どうしたの?熱でもあるの?」
「……お前、それが自分の恋人に対する台詞か?」
「それで、レナード将軍が城壁守備隊の顧問役を
誰かに委任を考えているということ?
そんなに大変な仕事なの?」
「えっと、レナード将軍は、
普段の王立軍統括業務の他に、城壁守備隊の顧問も兼ねており、
予定の過密化で非常に多忙となっています。」
「特にここの所、裏で色々と動きがあったからな。」
「今の所はまだ、業務に遅延等は発生していないけれど、
このままでは正直、時間の問題かもしれない、
ってことかしら?」
「かもしれませんね。」
「誰か顧問だけでも替わってあげればー?」
「…………。」
「そういうユリアがやればいいだろう。」
「やだー、面倒くさい。ウィルバーちゃんがやればー?」
「俺だって面倒に決まってるだろ。
なんでわざわざレナードが楽する代わりに……。
ん?ちなみに追加給与とか出るのか?」
「えっと、
確か師団長職の半分ぐらいは顧問給与として
毎月支払われたはずですが……。」
「!」
「!!」
「!!!」
「つまり、給料が1.5倍に?」
「計算すればそういうことになるでしょうか。」
「…………。」
「……その話、本当だろうな?」
「細かい数字はちょっと記憶していませんが、だいたい半分ぐらいです。」
「給料が1.5倍……1.5倍……。」
■