Forbidden Palace Library #12 夢みよ乙女達


王都シルバニア
地下通路 城壁付近




アシスト 「この分厚い壁の向こうが、城壁内の留置所か……。」

エリーゼ 「魔導方程式の組み立てはいけそう?」

アシスト 「ああ。ぶっつけ本番だが、
 あの猫に言われたとおりにすればいいだけだ。
 突入準備はいいか?」

アリス 「はい!!!」


すらりっ

エリーゼ 「……随分と慣れた剣の構えをしているのね。」

アリス 「在りし日の父は、
 ブランドブレイ王国の五月騎士団長を務めていました。
 その剣技は、今もこの身に受け継いでいます。」

アシスト 「よし――作戦開始だ!」


…………。

アシストヴェレル・ヴェレル・エヴェレル
 破れ鉄壁の支配
 デストラクション!


ッバァアアアンッ

パラ……パラ……

アリス 「すごいキレイに丸い穴が……」


ふらっ

アシスト 「くっ……消耗が大きすぎて平行感覚が……」

エリーゼ 「大丈夫よ、ロウクス。
 あとは私達に任せて休んでて。
 それに──私も昔はここの守備隊長だったのよ。」

アリス 「レナードさんは!?」

エリーゼ 「この右にある扉の先が留置所よ。
 でも今はあいにく鍵を探している時間がないわ。
 ……蹴破るしかないわね。」

アシスト 「あとは、任せたぞ……!」

エリーゼ 「ええ。アリスさん、いくわよ?」

アリス 「はい。いつでも!」


すぅぅぅぅぅ

エリーゼ 「蹴りぃぃぃぃぃ!!」



▽ 一方、その頃……

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