Forbidden Palace Library #00 「失われた7枚」シリーズ 外伝

『いつの日か、きっと』




バレンタイン港・軍舎内作戦会議室

マルス 「んんん。話は聞いているよん。
 君たちが街の子供を守ってくれたんだって?
 このマルス君から師団長として礼を一言。ありがとう。」

ベル 「いやぁ、そんな。」

レィディ 「だから調子に乗るな、グリフィス。」

マルス 「んんん。これ、その子供からプレゼントだって。」

ベル 「花束? あれ、さっきの少女が摘んでたやつじゃなかったか、これ?」

マルス 「んんん。助けてくれたお礼に渡してくれと頼まれてね。」

ベル 「いやぁ、そお?参るなぁ。」

レィディ 「だから調子に乗るなって言ってるだろ、グリフィス。」

ベル 「……わかったよ、レィディ。」

レィディ 「申し訳有りません、うちの相棒、口のきき方が悪くて……。
 私はレィディ。こっちがグリフィス。
 共に傭兵として大陸を渡り歩いており、この町で仕事を探そうかと……。」

ベル 「普段と口調がぜんぜん違うぞ、レィディ……」


ごんっ

ベル 「い、痛ってぇぇぇぇぇっ!」

マルス 「んんん。
 なら丁度いいや。
 君たち、今からシルバニア王立軍第6師団の臨時兵士ね。」

ベル 「…………はぁっ!?」

レィディ 「マルス師団長様?」

マルス 「んんん。仕事探してるなら、マルス君の部下になって。」

ベル 「つまり、傭兵として俺達を雇うってことか?」

マルス 「んんん。そゆこと。」

ベル 「…………」

マルス 「んんん。何か不満でも?ああ、お金ならちゃんと出せるよん。」

ベル 「いや、不満はねぇけどよ、いきなりそんなこと決めちまっていいのか?」

マルス 「んんん。おっけーおっけー。
 マルス君師団長だし。
 それに君たちなら信用できるだろうからね。うん。」

ベル 「……いいのか、そんな簡単に?」

レィディ 「いいじゃないか、グリフィス。
 雇ってくれるというんだから。
 では以後よろしくお願い致します、マルス師団長様。」

マルス 「んんん。こちらこそ。」

ベル 「やっぱり普段と偉い口調が違うぞ、レィディ……」


ごんっ

ベル 「い、痛ってぇぇぇぇぇっ!」


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