Forbidden Palace Library #00 「失われた7枚」シリーズ 外伝

『いつの日か、きっと』




1週間後、大陸歴639年11月2日
バレンタイン港・軍舎内作戦会議室


マルス 「んんん。現在の状況は?」

兵士 「はっ!
 第6師団は都市外周部に待機中。第1と第3は門の側で警戒中。
 常に万全の警備体制を敷いております!」

マルス 「んんん。大丈夫そうだね。じゃあマルス君はちょっと散歩してくる。」

ユリア 「いってらっしゃ〜い☆」


ばたん。

レィディ 「警備体制引いたままこれでもう一週間ねぇ……。」

ベル 「そろそろエンディルの奴らが来てもおかしくない頃だよな。」

ユリア 「確かにそうよね……。
 今すぐにでもドアがノックされて、
 『敵襲来』の報告がもたらされてもおかしくはないわよね。」


こんこん

ベル 「!!!」

ユリア 「!!!」

レィディ 「!!!」


がちゃっ

アークライト 「あ、そうそう、ここだ。
 やっと着いた。
 うーん、どうしたの、みんな僕のほう凝視して?」

ベル 「……アーク?」

レィディ 「……どうやら敵来襲ってわけじゃないみたいだね。」

アークライト 「どうしたんだい、みんな立ち上がって?」

ユリア 「……来るの遅いわよ、アークライト。」

アークライト 「うん、それがまた道に迷っちゃって。おかしいなぁ。」

ベル 「……ちょっと待て、この狭い兵舎の中で、一体どうやったら道に迷うんだ?」

アークライト 「さぁ、それが僕にもさっぱり。」

ユリア 「ち、ちょっと!アークライトっ!
 あたしの半径5メートル以内に近づかないでって前から言ってるでしょっ!
 座るんなら向こうの椅子に座ってよねっ!」

アークライト 「うん。……ジュリアさん、」

ユリア 「だ・か・ら!
 あたしはジュリアじゃなくてユ・リ・アっ!
 何度言ったらわかるのよっ!」

ベル 「本当に仲悪いな、お前ら。」

レィディ 「……案外その逆かもしれないぞ。」

ベル 「? マルスもなんか似たような事を言っていたけど、それどういう意味だ?」

レィディ 「ふふっ。さぁね。」

ベル 「とにかく、これでまた進展待ち、か……。」


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