『いつの日か、きっと』
「んんん。現在の状況は?」
「はっ!
第6師団は都市外周部に待機中。第1と第3は門の側で警戒中。
常に万全の警備体制を敷いております!」
「んんん。大丈夫そうだね。じゃあマルス君はちょっと散歩してくる。」
「いってらっしゃ〜い☆」
「警備体制引いたままこれでもう一週間ねぇ……。」
「そろそろエンディルの奴らが来てもおかしくない頃だよな。」
「確かにそうよね……。
今すぐにでもドアがノックされて、
『敵襲来』の報告がもたらされてもおかしくはないわよね。」
「!!!」
「!!!」
「!!!」
「あ、そうそう、ここだ。
やっと着いた。
うーん、どうしたの、みんな僕のほう凝視して?」
「……アーク?」
「……どうやら敵来襲ってわけじゃないみたいだね。」
「どうしたんだい、みんな立ち上がって?」
「……来るの遅いわよ、アークライト。」
「うん、それがまた道に迷っちゃって。おかしいなぁ。」
「……ちょっと待て、この狭い兵舎の中で、一体どうやったら道に迷うんだ?」
「さぁ、それが僕にもさっぱり。」
「ち、ちょっと!アークライトっ!
あたしの半径5メートル以内に近づかないでって前から言ってるでしょっ!
座るんなら向こうの椅子に座ってよねっ!」
「うん。……ジュリアさん、」
「だ・か・ら!
あたしはジュリアじゃなくてユ・リ・アっ!
何度言ったらわかるのよっ!」
「本当に仲悪いな、お前ら。」
「……案外その逆かもしれないぞ。」
「? マルスもなんか似たような事を言っていたけど、それどういう意味だ?」
「ふふっ。さぁね。」
「とにかく、これでまた進展待ち、か……。」