『終わらない夢の果てに』
「やめろ! 俺様が身代わりだ。」
「!」
「……また御主か!!
どこまでも邪魔する奴め!
しかも、その奇妙な武器で手前の光を弾いただと?」
「アリス嬢、何故貴様がここにいる?
シルバニアへ向かったのではなかったか!?
弟は――デニス坊はどうした!?」
「デニスは……今頃無事にシルバニアへ向かっているわ。
ステラ港であの子を、
シルバニア行きの馬車に乗せたから。」
「……そして貴様だけはステラ港で方向転換して
親の仇討ちのために、
北へと下ってきたわけか!?」
「………………。」
「……思っていたより抵抗が激しいみたいだな、
この世界の住人は。
どうやら、二人とも今ここで抹消した方がいいということか。」
「!」
「……ならば俺からにしろ。抵抗はしない。」
「ほう、その言葉が本当かどうか試してやろう。」
「…………。」
「…………。」
「! 血が…………!」
「ジェラード!!!」
「ほう、よけるどころか、
声一つすらあげないか……。
どうやら本当に抵抗する気はないようだな。」
「やめなさい、ゾロ。
もうここでの目的は済んだはずよ?
それ以上無抵抗の人間を傷つけて楽しいの!?」
「……いいだろう、アートレーゼに免じて今回だけは見逃してやろう。
だが、覚えておけ。
もう一度その姿を現したときは、必ず抹消する……。
OM KEVEES O... !」