Forbidden Palace Library #00 「失われた7枚」シリーズ 外伝

『終わらない夢の果てに』



アートレーゼ 「血迷ったの、ゾロディエール!?」

ゾロディエール 「血迷ってなどいない。
 例え人類から魔導を取り除いても、それは一時的なものにすぎない。
 人がその体内に理力を有する限り、魔導の再発見はいくらでもあり得る。」

ゾロディエール 「なれば、
 人そのものを滅ぼせばよいだけのことではないか。
 その方が世界自身の為だ。」

アートレーゼ 「……何を言っているの、一体!?」

ゾロディエール 「こんな簡単なことに今まで気づけなかったとは。
 ……人が世界にとって有害である以上、
 除去するのが手前の役目だと。」

アートレーゼ 「ゾロディエール!
 あなた何様なのよっ!?
 神にでもなったつもり!?」

ゾロディエール 「……手前はかつて、神など信じていなかった。
 だが、今だからこそ理解できる。
 世界には、調整者が必要なのだ、
 それが神と呼ばれる存在だとしても。」

アートレーゼ 「……狂っているわ。
 例え貴方の言う通りだとしても、
 生きている存在が神になれるはずないわ。
 それはただの神という名の権力に過ぎないわ。」

ゾロディエール 「神は人間の味方ではない。
 世界の秩序のみを模索し、邪魔な存在は抹消する。
 それが真の役割。」

アートレーゼ 「…………もう、狂った思考は戻らないということね。」

ジェラード 「……やってみろ。」

アートレーゼ 「え?」

ゾロディエール 「なんだと?」

ジェラード 「消してみろよ、
 まずこの俺様から。
 貴様という名の神に抵抗する俺様を!」


▽ ……。



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