「どうだ?怪しい奴は見つかったか?」
「ええ」
「何っ!?どこに!?」
「もちろん私の目の前に。」
「……はっはっは、面白い冗談だな。
で、どこに? もちろん今のは冗談だよなぁ?
……イ・エクトリア・レーベ 地より昇れ紅蓮の炎……」
「アシスト師団長、あのー、顔が笑っていないんですけどぉ……。
それにあのー、そのー、魔導詠唱やめていだけません?
しかもなんか禁呪使おうとしてませんか?」
「気のせいだ。
で。
もちろん冗談だよな?」
「も、もちろんですよ!」
「よしよし」
「で、アシスト師団長の方はどうでした?」
「ああ。
とくに怪しい奴はいなかったぞ。
まぁ、ゴミ箱の側でニヤニヤしている奴がいた程度で。」
「そ、それって充分怪しいじゃないですかぁっ!?」
「……そうか?」
「そうですよっ!その人、どこにいます!?」
「ん?ああ、裏路地に……」