Forbidden Palace Library #03 花束を彼女に


王都シルバニア
住宅街

大通りから少し離れた区域に広がる住宅街。
繁華街から入ってくると路地が狭く感じられるが、それでも他の都市に比べれば充分な道幅を有している。これは戦時の行軍を考慮しての径だと言われている。
もっとも当の住人らにはそのような意識などなく、広い路肩は荷物置き場として使われてしまっているのが現状である。

家々の窓からは明かりと共に楽しそうな笑い声が聞こえてくる。


「そういえばエリーゼ師団長って何処の出身なんですか?」

エリーゼ 「どこだと思う?」

「エルメキア礼法国ですか?なんとなくそんな感じがするんですけど……。」

アシスト 「……エリーゼ、もしかしてお前、エルメキアの出身なのか!?」

エリーゼ 「……どうしたの、アシスト師団長?
 急にまじめな顔になっちゃって?
 私の出身はシルバニアのバレンタイン港よ。」

アシスト 「ああ、なんだ。
 町の建立日が2月14日だったからその名が付いたって言う
 あのいいかげんな港町か?」

エリーゼ 「いい加減とはなによ、いい加減とはっ!」

アシスト 「本当の事言われたからって怒るなよ、エリーゼ。顔のしわが増えるぞ。」

エリーゼ 「余計なお世話ですっ!」

「あのー、お願いですから夫婦喧嘩は私のいないときに……。」

エリーゼ 「だ、だれが夫婦よっ!」


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