「今度こそ逃がしませんよ、アシスト師団長っ!」
「ちっ。もう追ってくるとは……」
「アシスト師団長、完全に台詞が悪役ですよ。
それよりもっ!その書類、返して下さいっ!
まだサインしていないでしょうね?」
「していたらどうする?」
「ええっ!?……したんですか?」
「いや、これからサインするところだ。というわけで秘書、お前はあっち行ってくれ。」
「アシスト師団長っ!」
「…………アシスト。」
「え?」
「あれ?
アークライト師団長、いつの間に……ど、どうしたんですかぁっ!?
目が真剣ですよぉっ!?それに槍まで持っちゃってっ!?」
「……アシスト。ジュリアさんを、泣かせたな?」
「ま、まてアークっ!話せばわかるっ!この通り両手を……」
「あっ!書類が風でっ!」
「ちっ!俺の書類がっ!」
「いえ、別にアシスト師団長の書類では……」
「……話し合いなど、必要ない。
ウィルバー=ロウクス=アシスト。
相応の覚悟は出来ているんだろうな?」
「じゃあ私は書類を追いかけますのでこれでっ!」
「あ、まてこら秘書、ずるいぞっ!」
「ず、ずるいって別に私は何も……」