Forbidden Palace Library #06 揺れるその瞳


王都シルバニア
王城3F 新館

王城の建物群の中で最も新しい建物が、ここ新館。
本館の400年以上という歴史に対して僅か100年前に作られたこの建物には、女王専属の従者や料理人、そして王城警備兵の宿舎が設けられている。


エリーゼ 「……ちょっと強く蹴り過ぎたかしらね……ロウクス君、大丈夫?」

アシスト 「大丈夫なわけないだろ。思いっきりみぞおちに入ったぞ……。」

エリーゼ 「……立てる?」

アシスト 「ああ。なんとかな。よいしょ。」

エリーゼ 「…………」

アシスト 「…………」

エリーゼ 「……ちょっと、いつまで肩に手を回しているのよ?」

アシスト 「ダメか?」

エリーゼ 「今は勤務中ですっ!」

アシスト 「じゃあ、たった今から有給休暇ってことで。」

エリーゼ 「だめですっ!」

アシスト 「……エリーゼ……」

エリーゼ 「な、何よ……甘いマスクで迫ったって駄目なものはだめですっ!」

アシスト 「………………。」

エリーゼ 「だ、だめだったら……ロウクス君……ねぇ……ちょっ……」

「アシスト師団長、まだいます?」

エリーゼ 「け、蹴りぃぃぃぃぃぃっ!!!」


どごっどごっどごっ

アシスト 「痛てててててててててててててて」

「あ、いたいた……ってどうして倒れているんですか、アシスト師団長?」

エリーゼ 「な、なんでもないわ。ど、どうしたの、秘書さん?」

「え、実は……あれ?何だったっけ?
 何か聞こうと思ったんですけど……忘れちゃいました。
 思い出した時にまた聞きますね。」

アシスト 「……秘書……てめぇ…………」

「な、何か怖いんですけどアシスト師団長……」

アシスト 「せっかく人がエリーゼとキ……」

エリーゼ 「け、蹴りぃぃぃぃぃぃっ!!!」



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▽王城本館へ行く
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