Forbidden Palace Library #07 夜明けの前に


王都シルバニア
アークライト邸

城壁の側、比較的分かりやすい区画に建っているアークライト邸。
大通りから家の玄関まで、綺麗に一直線の歩道が続いている。 にもかかわらずほとんどの足跡はその歩道に跡を残さず、むしろ庭の中のあちこちに残っている。

余談になるが、隣の家の表札にもアークライトと書かれている。
アークライト師団長の祖父や親が住む実家である。


(この人も一応容疑者なんだっけ。
 ……なんか話が別の方向に行きそうなんだよなぁ、この人。
 また後で来た方がいいかもしれない……。)

コペルニクス 「ちゃきーん。
 こんな真夜中に誰かと思えば、貴様はいつぞやの。
 どうした、俺様の華麗なる高枝切りバサミに興味を持ったのか?」

「いえ、それ以前に一つ気になっているんですけど、
 コペルニクス師団長は城壁守備隊長から昇格したんですよね?
 それなのに何故こんな時間に城壁の側にいるんです?」

コペルニクス 「ちゃきーん。知りたいか?」

「えっと……そう言われればあまり知りたくないような……。」

コペルニクス 「遠慮することはない。
 夜明けまではまだ時間がある。
 それまでじっくりと俺様がこの華麗なる高枝切りバサミについて……」


すたすたすた


コペルニクス 「おーい、無視するなぁ」



▽アシスト邸へ行く
▽ハーシェル邸へ行く
▽ラントシュタイナー邸へ行く

★★



▽書庫に戻る


OWNER
Copyright(c)1997-1998 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp 日本語でどうぞ。