「あのー、念のためにお伺いしますが……。」
「ちゃきーん。質問とはよい心がけだ。
もちろん俺様の華麗なる高枝切りバサミについてだな?
よかろう、何でも聞き賜え。」
「まさか家に帰ったら、
他にも何本か高枝切りバサミがあるなんてことは
……ないですよね?」
「ちゃきーん。失礼な。
一本の高枝切りバサミをずっと使い続ける。
それでこそ高枝切りバサミ冥利に尽きるというもの。」
「……なんですか、その高枝切りバサミ冥利って?」
「では特別に語ってやろう。
俺様とこの華麗なる高枝切りバサミが出会ったのは
そう、俺様がまだ若かりし頃……」
「おーい、無視するなぁ」
★★