Forbidden Palace Library #07 夜明けの前に


王都シルバニア
王城2F 本館

3つの建物に分かれている王城の中で最も大きく、そして最も由緒ある本館。
王国の運営を司る主要な機関のほとんどはこの本館に集められている。

夜中、それも夜明け前ということもあるのだろう。
城内はしんと静まり返っている。


「あ、アシスト師団長っ!」

アシスト 「やっぱ魔導でここの天井ぶち抜いて、そこから一気に上った方が……。」

「……いま何かもの凄いこと言いませんでした?」

アシスト 「ああ、いやいや、なんでもない。」

「天井を壊すとか……そんなことを言ったような……。」

アシスト 「ま、何かあったら全てはベルのせいにすればいいことだし。」

「いえ、あの、それは流石に無理があるんじゃ……。」

アシスト 「こういう言い訳もあるな。
 『記憶にございません。
  全ては秘書がやったことです。』」

「ち、ちょっとぉ、勝手に人のせいにしないでくださいっ!」

アシスト 「ちっ。」

「ちっ、じゃなくてっ!」


だだだだだっ


レナード 「アシストっ!」

アシスト 「げっ!レナードっ!」


だだだだだっ


レナード 「おい、秘書、お前もぼーっとしていないで捕まえろっ!」

「あ、はいっ!」



▽階段前へ行く
▽新館廊下へ行く

★★



▽書庫に戻る


OWNER
Copyright(c)1997-1998 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp 日本語でどうぞ。