「! いたぞ、あそこだっ!」
「ちっ!もう追いついてきたかっ!」
「もう逃げられまい。観念してもらおうか。」
「……くっくっく。なーんてな。」
「? なにがおかしい?」
「知ってるか、ここから王城までの距離を?」
「え?大して距離はないはずですよね?」
「ここからなら、魔導の持続時間ぎりぎりで王城までたどり着けるからな。
それにどうせならおびき寄せておいて目の前で逃げた方が気持ちいいしな。
イ・ライナ・メリア 我が足よ、大地を風の如く駆けよっ!ダッシュッ!」
「あ、ずるいっ!」
「!!!
魔導の持続時間……わざとここまでおびき寄せたということかっ!
してやられたっ!追うぞ、秘書っ!」
「あ、はいっ!」
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