「……コペルニクス副師団長。
もう城壁守備隊長じゃないのに、
ここでなにやっているんですか?」
「華麗なる高枝切りバサミを磨くにはここが一番落ち着くのだ。ちゃきーん。」
「そんなもの磨くのどこでも一緒なんじゃ……。」
「……………………そんな、もの?ちゃきーん。」
「あ、あのー、睨まれても……。」
「そんなものとは何事だ。
よいか、この際だ。1から説明してやろう。
そもそも華麗なる高枝切りバサミとは人間の考え出した究極の道具であり……」
「いえ、遠慮しておきたいんですけど。」
「言うまでもなく人間の腕というのは軟体動物のように
びにょんびにょんと手が伸びるわけではない。
脊椎動物であるが故の定めを背負い……」
「いえ、あの、
軟体動物だってそんな手の伸び方はしないと思うんですが……。
って話聞くの遠慮したいんですけど……ちょっと人の話聞いてます?」
「であるからしてびにょんびにょんの代わりに
ちゃきんちゃきんと華麗なる高枝切りバサミが発明されたのは
必然の結果であってそこから新たなる華麗なる高枝切りバサミちゃきーん伝説が……」
「おーい、無視するなぁ」
★★