「レナード将軍、先ほど聞き忘れていたんですけど……。」
「何だね。
話は手短にして貰おう。
私は忙しいのだ。」
「……さっきもそんなこと行ってましたよね?
ってあれ?
さっきアリスさんに会いに行ったんじゃないんですか?」
「開店準備で忙しそうだったのでそのまま戻ってきた……
ごほん。そんなことはどうでもいい。
それよりも秘書、何を聞き忘れていたというのだね?」
「いえ、些細な疑問なんですけれど、
どうしてその次期師団長候補のJさんとやらが今日帰ってくるって
分かったんです?」
「……本来ならば私宛に届くはずだった匿名の手紙が、
ボイス元帥のポストに投函されたらしく、
その手紙を読んで本日帰還予定の事実に気づいたんだそうだ。」
「匿名の手紙?どうしてそれで誰が帰ってくるかわかるんです?」
「手紙の後ろに『J』と一文字書かれていたからな。
あんな真似をするのは奴以外に誰もいない。
そして何よりの手がかりは……。」
「手がかりは?」
「……ところで秘書。」
「は、はい?」
「クッキーは好きか?」
「えっと……はぁ、嫌いじゃないですけど???」
「どんなクッキーが一番好きだ?」
「え?え?
いえ、あの、
突然そんなこと聞かれても困るんですけど……。」
「そうか……ヒントはそこにあると言っておこう。」
「ってちょっとレナード将軍っ!
ちゃんと教えて下さいよー。
気になるじゃないですかぁっっ!」
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