「あ、ボイス元帥。
公園のベンチに腰掛けてなにやっているんです?
……あれ?その紙袋は?」
「うむ、新しいクッキー屋をたまたま見つけてな。
いや厳密にはケーキ屋なんだがクッキーも扱うことにしたらしくてな。
試しにミルククッキーを買ってみたんじゃよ。」
「……ミルククッキーしか買わない、の間違いではないんですか?」
「何か言ったか、秘書?」
「いえ、何も。それで、お味の方は?」
「うむ、10点満点中8点、といったところか。
甘みが程良く抑えてあり、
後味もなかなかだがいまいち特徴がないな。」
「……細かいですねー。」
「だが、半年ほど前にカイザリアのアンヴェリアルサットに開店した
あのクッキー屋の味にはやはり劣るのぉ。
そう言われれば開店直後に一度行ったきり遠くてあのお店には行ってないな。」
「詳しくは、
外伝『花束を彼女に 〜アーク編〜』を
参照ということですね。」
「何の話じゃ?」
「いえ、何も。
ところでそのお店、
何という名前だったんです?」
「クッキー屋アンペアじゃ。一度行った店はちゃんと覚えておるぞ。」
(仕事にもそのぐらい熱心になってくれればいいのに……。)
★★