「あ、まだこんなところにいるし。」
「ちゃきーん。」
「……試し切りとかしないでくださいよ、その国旗で。」
「安心しろ。流石にそんなことはしない。」
「それならいいんですが……。」
「だが。」
「えっ!?」
「この旗なら、俺様の華麗なる高枝切りバサミにつけても似合いそうだな。」
「王立劇団に代わって踊るおつもりですか?」
「……名案だな。」
「は?」
「確かにこれは
俺様の華麗なる高枝切りバサミの素晴らしさを披露する
又とない絶好の機会かもしれん。」
「ち、ちょっと冗談ですよね?」
「…………。」
(……もしかして、本気?)
「いつぞやの王城で、
俺様の華麗なる高枝切りバサミにリボンつけて
舞おうとした時は止められてしまったからな。」
「……第6話の件、まだ根に持ってたんですか?」
「ちゃきーん。」
「……ちゃんと、時間内に届けてくださいね。」
「ちゃきーん?」
「なんですか、その最後の疑問符は。」
「ちゃきーん!」
「……いえ、感嘆符にすればいいという問題でも。」
「ちゃきーん!?」
(なんだか不安だなぁ……。)
■