Forbidden Palace Library #11 本意なき発言


王都シルバニア
中央公園

大陸の短い夏はあっという間に終わり、太陽は再び低い軌道を周りはじめる。
やがて陽光は街路樹をかすめるようになり、夜の長い冬が訪れる。

まるで木々がそのざわめきで、次なる冬の到来を出迎えているかのようだ。



ユリア 「夏が好き。冬は嫌い。」

「どうしたんですか、ユリア師団長?」

ユリア 「だって冬になると昼間の時間が短くなるのよ?
 そりゃ明るい昼間がうーんと長い夏のほうがいいでしょ。
 秘書ちゃんもそう思わない?」

「は、はぁ……。」

ユリア 「いっそ一年中夏の昼間だけでいいのよ。
 あぁ、最高だわっ、そんな生活。
 いつ起きても昼間。ああ、し・あ・わ・せ。」

ユリア 「ウィルバーちゃんもそういう世の中の為になる実験を……。」

「それって為になるんですか?」

ユリア 「そうだった!ウィルバーちゃんと戦ってる最中よ!
 こんな事してる場合じゃないっ!
 ふふふ、見ってなさぁい☆」


すたすたすた

「……忘れてた方が幸せだったんじゃ。」



▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く
▽ 住宅街へ行く

★★★



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