Forbidden Palace Library #11 本意なき発言


王都シルバニア
中央公園

大陸の短い夏はあっという間に終わり、太陽は再び低い軌道を周りはじめる。
やがて陽光は街路樹をかすめるようになり、夜の長い冬が訪れる。

いつもは水飛沫を吹き上げる噴水も、今日は休日のようだ。



「あれ、そういえば昼間なのに噴水が止まってる。」

エディソン 「うむ。
 そう遠くないうちに、水道の設備点検か工事でも
 あるんじゃないかのぉ。」

「まぁ故障してたら直さないといけませんしね。」

エディソン 「恐らく噴水は故障しとらんよ。」

「え?」

エディソン 「その噴水の地下に、分水設備が入っとるんじゃよ。
 じゃからそこに入るためには、
 数日かけて少しずつ貯まっている水を抜かんといかんわけじゃ。」

「へぇ……そうだったんですか。
 よくそんなこと知ってますね。
 昔、そういうお仕事でもされていたんですか?」

エディソン 「なぁに。
 たまたま噴水が作られるよりも、
 昔のこの場所を知っておるだけじゃよ。」

(? どういう意味だろう……。)



▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く
▽ 住宅街へ行く

★★



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