「ユリア師団長、何やってるんですか?」
「罠よ罠。トラップ作ってるのよ☆」
「……なんか誰かさんも同じ事言ってたなぁ。」
「え、なにが?」
「あ、いえ。なんでもないです。」
「力に訴えるなんて野蛮じゃなーい?
やっぱり使うべきは頭よ、あ・た・ま☆
それが魔導師ってもんよねぇ。」
「そういうもんなんですか。」
「そういうもんよ。
あのねあのね、聞いて聞いて、秘書ちゃん。
この板を踏むとね、バネで網がぴょーんと飛び出て……。」
「……魔導師って、みんな考える事は一緒なんだろうか。」
「え、なに?何かいった?」
「いえ、なにも。」
「うふふ、とにかくこれがあれば
ウィルバーちゃんなんか一網打尽よっ☆
1.5倍の給料はあたしのものー。」
「……でもこれ結構大きいですよね。」
「そそ。だからちょっと一人じゃ難しいのよねー。
秘書ちゃん、少し力仕事していかなーい?
お礼にクッキー焼いてあげるわよー☆」
「あ、用事思いだした。じゃあ私はこれでっ。」
「祖母直伝の美味しいクッキーなのにー。」
「そういうのはボイス元帥かジュリアスさんにでもあげてください。」
「……そっか、その手があったっけ☆」
「え?」
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