Forbidden Palace Library #11 本意なき発言


王都シルバニア
住宅街

素肌を撫でる風が、少しずつ冷たさを研ぎ澄ます。
それの冷たさに引きずられるかのように、大空も次第に色あせて灰色へと変化してゆく。

今年初めての落ち葉が、石畳の街路を駆けぬける。



「あ、いたいた。ジェラード副……。」

マルス 「……んんん、そういうことだから。後はよろしく。」

コペルニクス 「分かった。」


ちゃきーん。

(あれ、向こうで話しているのはマルス前師団長?)

コペルニクス 「マルス党を拡大する、ということか。」

マルス 「んんん。そろそろちゃんと世界征服しないとね。」

(……そろそろって一体。)

コペルニクス 「……伝道計画の始動。」

マルス 「んんん。その通り。
 アインシュタイン計画の真実と、
 世界に隠された本当の歴史を。」

コペルニクス 「ついに、始まるのだな。」

マルス 「んんん。ちょうど良い機会だからね。」

コペルニクス 「……全人類のために。」

マルス 「んんん。
 そうそう、コペ君に渡しておきたい物があるんだ。
 ちょっとこっちに来て貰えるかな。」

コペルニクス 「?」


すたすたすた

(話しかけるタイミング探ってたら、
 二人ともどこかに行っちゃった。
 探しに戻らないと……。)



▽ 中央公園へ行く
▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く



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