Forbidden Palace Library #05 異存なき決定


王都シルバニア
中央公園

先ほどまで遊んでいた子供達も家に帰ったのだろう。
中央公園は昼間とは正反対に、静けさで満たされている。
その静けさの中、白い雪だけがゆっくりと降り続けている。

街灯の下を一匹の猫が歩いている。


「あ、いたっ!アシスト師団長っ!」

アシスト 「ちっ、もう追ってきたかっ!サインしている暇もないっ!」

「いえ、サインしなくていいですからその書類返して下さいっっっ!」

アーク 「アシスト。」

アシスト 「げっ!アークっ!」

アーク 「はっ!」


しゅっ!


ぎんっ!

アシスト 「あ、あぶねぇっ!鎧がなかったら本気で肩に刺さってたぞっ!?」

アーク 「ならば次は容赦しない。」

アシスト 「……やべぇ、本気だ……」

アーク 「秘書、お前もアシストに味方するようなら……」

「ち、ちょっとぉぉぉっ!私は無関係ですよぉぉぉっ!?」

アシスト 「あ、秘書、お前一人だけずるいぞっ!」

「ず、ずるいもなにも私は別に……ってああっ!?いないっ!?」

アーク 「アシスト……逃げたか……。」


たったった……

(二人とも行っちゃった……。
 …………はっ。そうだ、私も書類を取り返さなきゃ……。
 あれ?アークライト師団長がまっすぐ走ってる……なんで?)



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