王都シルバニア
城壁
日は西の空へと沈んだらしく、昼間は灰色だった雲も今は闇色に染まっている。
だが白い雪だけは相変わらず何事もなかったかのようにマイペースにしんしんと降り続けている。
もしかするとこの雪は、シルバニアでは今年最後の雪かもしれない。
やがて冬が明け春の息吹がそよ風と共に訪れる。そしてそれに続く夏の青い空が訪れた頃、南半球に位置するこの大陸は一年を刻み終えることになる。
(あれ?高枝切りバサミの人がいない。
いえ、別にいないならそれに越したことはないんだけど……。
……でも何か嫌な予感がするなぁ。)
▽中央公園へ行く
▽繁華街へ行く
▽住宅街へ行く
▽書庫に戻る
OWNER
Copyright(c)1997-1998 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp
日本語でどうぞ。