Forbidden Palace Library #08 認可なき侵入


王都シルバニア
中央公園

遊歩道の両側に植えられた落葉樹は、その梢から小さな葉を芽生えさせている。
その枝の上では小鳥がさえずり、木々が再び緑色を纏うのを心待ちにしているようだ。
周囲の景色が色を帯びてきたからであろうか、冬には冷たく感じられたその石畳もこの季節にはむしろ暖かく見えてしまう。

噴水から少し離れた所に石を積み上げて作られたオブジェの上では、女の子が読書に耽っているようだ。



(とりあえず街に出てきたものの……
 よく考えたら私、ただの秘書なのに
 どうして師団長特務級の極秘軍事行動に参加しているんだろう?)

(それよりこれ、本当に軍事作戦行動なのかなぁ。
 イニシャルがJで、次期師団長候補だという事以外、
 何も情報がないのにその人を探せと言われても……。)

(うーん。
 とりあえず他の師団長達にその次期師団長候補の人の事を聞いて回ろう。
 何か手がかりがあるかもしれないし。)

(どこに行こうかな……)



▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く
▽ 住宅街へ行く



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