Forbidden Palace Library #08 認可なき侵入


王都シルバニア
住宅街

雪も解け、ゆるやかに春の風が舞うこの季節。
住宅街の所々でも花のつぼみがわずかに地面から顔を出し始めている。
それまで耐えてきた長い冬を乗り越え、夏の来ないこの地方でわずかな春の陽気を楽しむかのように。

昼食の時間ということもあり、さっきまであれだけ屋外にでていた子供達はとりあえず家に戻っているようだ。
お昼ご飯が終わった後、再び外へ遊びに出掛けるのであろう。



マルス 「んんん。いい天気だねぇ。」

グラン 「左様、左様。」

マルス 「んんん、お茶でもいっぱい。」

グラン 「かたじけない。」


ごくごくごく


「……ってマルス前師団長にグラン駐在大使。
 屋根の上でなにやってるんです?
 しかもふたりとも器用に正座して。」

マルス 「んんん。
 いい天気だしお茶しているところ。
 秘書君もどう?」

グラン 「左様、左様。」

「……そういう問題なんですか?」

マルス 「んんん。問題?じゃあ配点5点。」

「は?」

マルス 「んんん。気にしないで。」

グラン 「左様、左様。」

(……よくわかんないあの二人は放っておこう。)



▽ 中央公園へ行く
▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く
▽ パン屋ソフトブレッドへ行く

★★★



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