Forbidden Palace Library #08 認可なき侵入


王都シルバニア
住宅街
パン屋ソフトブレッド

木彫りの看板のぶら下がる住宅街のパン屋さん、ソフトブレッド。
近づくにつれ、だんだんと香ばしい匂いが漂ってくる。
どうやら先ほどパンが焼き上がったばかりのようだ。



アリス 「レナード将軍、紅茶のおかわりは如何です?」

レナード 「ああ。いただくとしよう。」

「……まだお茶飲んでるし。」

レナード 「おいしいぞ、レモンティー。」

「いえ、そうではなくて。」

レナード 「紅茶にレモンを入れると色が薄くなるだろう。
 これはクエン酸とビタミンCが働きかけてこうなるらしいが、
 実際の所はっきりとした理論はまだわかっていなくてな。」

「……そうなんですか?」

レナード 「らしい。アシストにも聞いてみたがやはり理由は知らないそうだ。」

「ってそうじゃなくて。
 あのー、いい加減お仕事の方に戻りません?
 作戦で忘れていたんですけど、将軍には通常の職務が……。」

レナード 「後でな。」

「……本当ですか?」

レナード 「憶えていたら、な。」

「………………。」



▽ 中央公園へ行く
▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く
▽ 住宅街へ行く

★★



▽ 書庫に戻る

OWNER
Copyright(c)1997-1999 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp 日本語でどうぞ。