「やっほー、秘書ちゃーん。」
「あ、ユリア師団長。」
「ただいまー☆
はい、ブランドブレイみやげの
高枝切りバサミ饅頭。」
「ええっ!?あるんですか、そんなのっ!?」
「うっそー☆ あるわけないじゃないー。
やーねー、こんな見え見えの嘘に引っかかってー。
あったらそれこそ世界の破滅よ。」
「……何気にもの凄いこと言ってません?」
「え、そうー?いつもあたしは常識的な発言よ☆」
「王立軍の中にいると常識という言葉が分からなくなるんですが。」
「何か言ったー?」
「いいえ、なにも。」
「それでね、ブランドブレイ行ったついでに、
曾祖母ちゃんの生家も見てきたの☆
ちゃんとまだあったわよー。」
「あ。そうなんですか。」
「やっぱり古い町並みっていいわねぇ。
シルバニアもいい街だけど、それとはまた違う趣があるのよね。
秘書ちゃんも時間見つけて見に行ってみたらー?」
「……そんな時間を与えてくれないのが、
どこの誰だかわかってて
言ってません?」
「え?誰だれー?
アークとあたしじゃないことだけは確かなんだけどー。
あ、わかった。」
「わかっていただけましたか?」
「秘書ちゃん本人ね☆」
「……やっぱり聞いた私が馬鹿でした。」
「だめよー、人のせいにしちゃ。」
「……それは一体どっちなんでしょう。」
「え、だから秘書ちゃん。」
「…………もういいです、私の負けです。」
「はーい。じゃ、またねー☆」
「……って、いつの間に私のせいにされたんだろう。」
★★★