Forbidden Palace Library #09 君だけの騎士


王都シルバニア
中央公園

地面には花が咲き、芝生には草が生い茂る。
落葉樹は再び枝を青く染め上げ、針葉樹も冬とは違う鮮やかな青さを引き出している。
中央公園は冬と同じ場所とは思えないほどの、色鮮やかな色彩で満ちている。

冬にくらべ太陽が高くなったこの季節、影がくっきりと地面に映え遊ぶに適しているのだろう。
噴水の側では、子供達が無邪気に影踏みで遊んでいる。



ユリア 「こっれで有給休暇はあたしのもっのー☆」

「ってああっ、返してくださいよぉ、ユリア師団長っ!」

アシスト 「お、ユリア、いいもの持ってるじゃん。
 こっちに譲る気ないか?
 な?」

「あ、アシスト師団長まで……。」

ユリア 「あらぁ、ウィルバーちゃん。
 残念ー。
 これはもうあたしが貰ったのー☆」

アシスト 「知ってるか?
 その書類は王立軍師団事務局に提出しなければ
 効力がないって。」

ユリア 「もっちろーん☆
 だから今から出しにいくんじゃなぁい☆
 じゃねっ☆」

アシスト 「おい、ユリ……」

ユリアイ・ライナ・メリア
 我が足よ、大地を風の如く駆けよっ!
 ダッシュッ!


たたたたたっ


ユリア 「おっさきにぃ〜☆」

アシスト 「待てユリア、逃げるなっ!!!
 イ・ライナ・メリア 我が足よ、大地を風の如く駆けよっ!
 ダッシュッ!


だだだだだっ


「ああっ有給休暇が私の使えない疾走魔導で逃げていくっ!」



▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く
▽ 住宅街へ行く
▽ パン屋ソフトブレッドへ行く



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