Forbidden Palace Library #10 舞え軽やかに


王都シルバニア
中央公園

昼を過ぎたからだろうか、
公園のベンチや広場でくつろぐ人の姿が
ちらほらと見受けられるようになってきた。

中央公園……それは王都の中の憩いの場、そして安らぎの場。
ある者は本を片手に、またある者は昼食を取りながら
自分の時間を楽しんでいるようだ。

もちろん、ここにいる画家もその例外ではない。



ベル 「…………絵、上手いな、じいさん。」

エディソン 「なんじゃ、絵が気に入ったのか?」

ベル 「俺にも、描けるかな?」

エディソン 「描いてみるかね? ほれ、これが絵描き用ナイフじゃ。」

ベル 「おう、さんきゅ。」


ばきっ

エディソン 「…………。」

ベル 「はぅぅぅぅぅぅぅっ。」

エディソン 「一応、筆もあるぞ。」

ベル 「ああ、じゃあそっちを……。」


ぼきっ

エディソン 「…………。」

ベル 「はぁあああうぅぅぅぅっ。」

エディソン 「わしもそんなに予備の筆はないぞ。」

ベル 「あうぅぅぅぅぅぅっ。
 ごめんなさぃぃぃぃぃぃっ。
 自分で買ってきますぅぅぅぅぅっ。」


・・・

(……一体どうしたら、
 金属製の絵描きナイフや筆が
 簡単に折れるんだろう。)



▽ 城壁へ行く
▽ 繁華街へ行く
▽ 住宅街へ行く
▽ パン屋ソフトブレッドへ行く

★★



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