「……紙袋が、二つ?」
「…………。」
「…………。」
「…………。
マルス前師団長、
コペルニクス副師団長。」
「んんん!」
「!
ちゃきーん。
貴様、何故見破った。」
「紙袋から高枝切りバサミが突き出ていればバレバレです。」
「んんん、マルス君なかなかいい案だと思ったんだけどなぁ。」
「あの、お願いですから余計な事吹き込まないでください……。
とにかく、コペルニクス副師団長!
大人しく旗を王立劇団まで届けてください!」
「ちゃきーん。断る。
このせっかくの俺様の華麗なる高枝切りバサミ披露の機会を
逃すわけにはゆかぬ!」
「んんん、コペ君、早く逃げて。」
「ちゃきーん。」
「って、逃がしてどうするんですか!」
「マルス総統、後は頼む。」
「んんん。了解。」
「ええっ!? なんでマルス前師団長が協力してるんですか!?」
「んんん。5リルで雇われてるの。」
「……わかりました、
じゃあこっちは10リル払いますから、
コペルニクス副師団長捕まえるの手伝ってくださいっ!」
「んんん、交渉成立だね! まかせてっ!」
「え、本当にいいんですか?」
「んんん。
10リルだよ、10リル。
日本円換算で500円もの大金だよ。」
「いや、換算すると余計少ない気がするんですが……。」
「んんん。
これだけあれば明日のご飯には困らないね!
早速追うよ、秘書君!」
「な、なんて現金な……。」
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